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「ロケット・宇宙航行システム」市場とは?

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astavisionが企業・特許情報のビッグデータ分析により、今後成長が見込まれる市場を180の分野に分類した「180の成長市場」。近日公開予定の「ロケット・宇宙航行システム」市場コンテンツについて、その一部をプレビューする。

 

「ロケット・宇宙航行システム」について

近代の宇宙開発の歴史は、主にロケット開発の歴史である。実際に宇宙へ行くことができるロケットの発明は19世紀後半から20世紀にかけて行われ、第2次世界大戦中の軍事目的でのロケット・航空技術の開発や冷戦状態にあった米ソ間の対立などを背景に、主に国家主導でロケット開発競争が進められてきた。このような宇宙開発は政府系機関と防衛産業などの民間企業との共同で進められることも多い。開発の過程で技術を蓄積した民間企業や、豊富な資金力を背景に宇宙開発技術者を集めたベンチャー企業等は近年、衛星の打ち上げや国際宇宙ステーションへの物資輸送、さらには人類の長年の夢である宇宙旅行までをもビジネスとして始めるようになった。

現在、ロケット打ち上げの主な目的である衛星の打ち上げは、全世界で年間80回程度行われている。このうち民間のシェアは現在のところまだ2割で、その6割程度を欧州10か国が共同出資するアリアンスペース社が占めている。その他、米国・ロシアの共同企業であるインターナショナル・ローンチ・サービス社、ボーイングとロッキードマーティンの合弁会社であるユナイテッド・ローンチ・アライアンス社などが参入している。

地球から宇宙への輸送が高コストである最大の要因は、輸送に使用するロケットを使い捨てにしていることであるといわれている。ロケットを打ち上げ後に帰還させ再使用することができれば、輸送コスト低減のみならず、打ち上げたロケットを投棄する際の環境負荷の低減や資源節約にもつながると期待された。1回あたりの飛行コストを通常のロケットよりも安くできるとの見込みの下、再使用を目的とする宇宙船として初めて実用化されたのが、アメリカ航空宇宙局(NASA)が2011年まで運用していたスペースシャトルである。しかし、実際には機体の保守には莫大な費用がかっており、特にチャレンジャー号やコロンビア号の事故後は、機体部品の徹底的な再検査など事故に対する安全対策費用がさらに上昇したため、1回の飛行あたりのコストは使い捨てロケットよりも高くつく結果となってしまった。それでもなお、ロケット再使用システム実現への挑戦は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の再使用ロケット実験(三菱重工が参画)やファルコン9(米国スペースX社)、ブルーオリジン・ニューシェパード(米国ブルーオリジン社)など、現在も世界各地で続けられている。

 

JAXAによるH-IIBロケット2号機打上げ (C) JAXA

 

「ロケット・宇宙航行システム」市場のグローバル市場規模

アメリカ連邦航空局発行の「2014 Commercial Space Transportation Forecasts」では、2020年時点での民間ロケットの打ち上げは年間28回と想定されている。また、アリアンスペース社の2014年9月8日のプレスリリースでは、11件の打ち上げ契約に対する合計の契約金額は49億ドル(45億ユーロ)であると発表している。年間のロケット打ち上げにかかる金額を市場規模とすれば、2020年には125億ドルに達すると予想される。

 

近日公開予定の「ロケット・宇宙航行システム」市場コンテンツでは、この市場の最新技術や関連して発展する市場、活躍できる職種などを紹介する。

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