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フィンランドの有望スタートアップによるピッチングなど多彩な展開~『SLUSH ASIA 2016』レポート~

text by : 編集部
photo   : 編集部

フィンランド発のスタートアップ・イベント『SLUSH』のアジア版『SLUSH ASIA 2016』が5月13日、千葉・幕張メッセで開幕した。

昨年に続き2回目となる今回は、世界中のイノベーターによるトークセッションのほか、スタートアップ60社によるピッチコンテストやビジネスマッチングが行われ、約4000人の来場者を集める見込みとなっている。

astavisionではフィンランドの有望スタートアップ企業や、スタートアップシティとしての存在感を高める福岡市に注目、その模様をレポートする。


 

フィンランドのスタートアップ12社によるピッチング”Finland TECH ROADSHOW”

“Finland TECH ROADSHOW”では、日本市場進出に関心を持つスタートアップ12社によるピッチングが行われた。

抗血栓製品(APACS)を開発する創薬ベンチャーのAplagon(Aloitusrahasto Vera Oyなどから5400万ユーロを調達)、IoTによってごみ収集を最適化するプラットフォームを開発したEnevo(Foxconn Technology Group、孫泰三氏、Lifeline Venturesなどから2600万ユーロを調達)、VRゲーム“P.O.L.L.E.N”を開発したMindfield Games(Inventureなどから11億2500万ユーロを調達)などが自社のサービスを紹介、日本企業や投資家たちにアピールした。

FIN

 

■スタートアップシティ福岡がブース展開

昨年の『SLUSH ASIA』では高島市長がスピーカーとして登壇し、スタートアップシティとしての存在を印象付けた福岡市。今年は登山用地図アプリのYAMAPや、農家向けセンサAIのSKYDISCなど福岡発のスタートアップ企業と共にブース展開、オール・フクオカ体制で臨んだ。福岡市の創業支援拠点である「スタートアップカフェ」からは既に50のスタートアップが生まれており、最近ではコカ・コーラウエストが福岡市でCVCであるCQベンチャーズを立ち上げるなど、投資環境の向上にも期待が寄せられているという。

FUKUOKA

 

■アパホテルの社長BOTが登場

訪日インバウンド景気を背景に拡大を続けるアパホテルからは、名物社長の元谷芙美子氏を模した人工知能BOTが登場し、ホテルフロント業務のデモンストレーションを披露した。このデモンストレーションには、人工知能ベンチャーのNextreamerが開発した「人工知能OJT」によるホテルフロント対応システム「MINARAI」が使用された。

APA

 

『SLUSH ASIA 2016』は5月14日まで開催。

  • 福岡市長・高島宗一郎氏インタビュー~福岡市に学ぶイノベーションが生まれる「場」のつくり方~
  • 「しゃぶしゃぶ」でSLUSH ASIAに巻き込まれた大学生 ~『SLUSH ASIA』ボランティア・チーム リーダー 田口佳之氏インタビュー~