astavisionの提唱する180の「成長市場」のうち、「ロコモーティブ症候群・関節疾患早期診断」市場における各大学・研究機関の特許出願件数(2005~2014年)を調べてみた。その結果をランキング形式でご紹介する。
「ロコモーティブ症候群・関節疾患」市場について
加齢や過負荷のほか、スポーツ損傷や肥満によっても引き起こされる変形性関節症(OA:osteoarthritis)は、関節軟骨の損傷・摩耗が主な原因で生じると考えられる関節疾患であり、膝や股、大腿骨などに多く見られる。骨粗鬆症や変形性脊椎症などとともに、ロコモティブ症候群の主要な構成要因の一つでもある。変形性膝関節症の患者数は、2009年段階で日本国内2530万人、年々増大傾向にある。また、中国やインド、アフリカ諸国などでもOAの患者数が今後増加していくものと思われる。現在、日本国内では年間7万5000人以上が全人工膝関節置換手術を受けているとされる。人工関節には機械寿命があり、状況によっては交換を繰り返す必要が生じることから、早期発見と早期治療法の確立が求められている。
ランキング詳細
1位は東京大学。「膝関節診断支援方法及び装置並びにプログラム」など25件を出願している。
2位は広島大学で「関節炎治療剤」など17件、3位の理化学研究所は「変形性関節症感受性遺伝子」など14件を出願している。
4位の大阪大学と産総研が同数で11件。大阪大学は「慢性関節リウマチに罹患したヒト由来の骨髄又は末梢血細胞で特異的に発現亢進している遺伝子群」など、産総研は「生体骨若しくは模擬骨又はそれらに装着する部材の応力分布測定方法及び測定部材」などをそれぞれ出願している。
5位は東京医科歯科大学で「骨形成促進剤」など10件を出願している。
astavision「ロコモーティブ症候群・関節疾患早期診断」市場ページでは、この市場に参入している企業、2025年のグローバル市場規模、この市場で活躍できる職種などを紹介している。