有機 EL とは、有機エレクトロルミネッセンス（OEL：Organic ElectroLuminescence）の略であり、特定の有機物（有機半導体）に電圧を加えると発光する現象をいう。この現象を利用し、電圧を加えると発光する部品として構造化したものを有機 EL 素子と呼ぶ。この有機 EL 素子は一般に、ガラスあるいはプラスチックに「陽極 – 電子輸送層(有機半導体) -発光層 – 正孔輸送層(有機半導体) – 陰極」の順で積層したもので、有機発光ダイオード（OLED：Organic Light Emitting Diode）、あるいは、発光ポリマー（LEP：Light Emitting Polymer）とも呼ばれる。
目次
はじめに
アスタミューゼ社のご紹介
弊社は世界の無形資産・イノベーションを可視化し 社会課題解決と未来創造を実現する、データ・アルゴリズム企業であり、
イノベーション投資の流入に加え、イノベーターの流れを機械的に分析し、データに基づいた成⻑領域を定義している。
本レポートのご紹介
アスタミューゼでは今芽吹きつつある黎明期の技術シーズや今後 10 年から 20 年 のスパンで大きく開花すると期待される初動段階の技術市場に重点を置きつつ、生活文化の中に根 付く技術にも光を当て、総じて未来を創る技術分類の網羅に取り組んできた。
このために、国内第一線の知を結集して全世界の論文・特許、国内外の国際会議やシンポジウム、展示会等の情報並びに独自ネットワークによる口コミ情報を活用し、136 の有望成長市場と、40 の 未来技術を選んだ。主にビジネス視点で策定された有望成長 136 市場を対象にしており、本レポートは、『有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイ』の未来推定に特化した内容となっている。
事業会社に向けては、イノベーションに関わる経営課題を中心に戦略構築支援/実行支援を実施しており、
・自社の既存事業の優位性がいつまで続くかわからない
・既存事業の成長が踊り場にきているので、使っている技術 を別で活かせる可能性を探りたい
・既に着手している研究開発を続けるべきどうか、もしくは 自社開発ではない方法があるかを含めて検討したい
といった企業のよくあるお悩みを解決している。
有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイの現状
有機 EL 素子を用い、各色の光を均一に面発光させているものが有機 EL 照明、微小な点光源の集合で光らせているのが有機 EL ディスプレイであり、有機 EL ならではの特長を生かした製品開発が進む。先も述べたように、有機 EL 素子は電圧で素子自身が発光するため、有機 EL 照明やディスプレイは従来のものに比べ構造が簡素で、薄くて軽い。有機 EL 素子の自然光に近いスペクトルが高い演色性を持つ点も長所である。加えて、有機 EL 素子自体は曲げることも可能であるため、近年では、各社において、カーブ面で発光する商品、丸めることのできる製品といった有機 EL 製品ならではの 特長を訴求ポイントにおいたテレビ、スマートフォン開発が行われている。
今後の見通し・将来性や展望
IoT や ICT 技術により、あらゆる製品に通信システムが備わることが当たり前になりつつある。このような世界では、持ち運びに便利である点が高い優先度となる製品がますます増えてくると考えられる。軽さ、しなやかな柔らかさ、といった特長を備える有機 EL・フレキシブル照明/ディスプレ イ関連の技術は、このような時代に対応し、大きく進化すると期待される。
近未来 2030年の市場規模予測
アスタミューゼ社による『有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイ』現在の世界市場規模推定と近未来の世界市場規模予測。
2022年には推定1,225億米ドルだったものが、2030年には3,717億米ドルになると予測している。
スタートアップ投資動向と投資額
有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイの2010 年から 2019 年の 10 年間における世界のグラントの資金流入額は総額 $480M である。
本レポートでは、
・世界のスタートアップ設立社数と被投資額の累計/推移
・グラント採択数と総配分額ランキング
・世界のグラント配分額上位25テーマ
・日本のグラント配分額上位25テーマ
を提供している。
現在の主要企業
本レポートでは、有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイ分野において、現時点で保有する技術が総合的に優位な企業を各種特許指標から評価し、ランキング形式でリスト化して提供している。
主なプレイヤーとして、
国外では、
・Samsung SDI Co., Ltd.
・LG Display Co., Ltd
国内では、
・株式会社ジャパンディスプレイ
などが含まれ、そういった
上位企業の保有する特許の中で、特に競争優位性が高い特許の概要と、最高エッジ指数での定量的な評価を記載している。
最新の技術開発具体例
本レポートでは、有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイにおける最新の技術開発事例を紹介している。
有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイの未来予測・将来性
未来の構成要素
本レポートでは、有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイに関連する・有機 EL 素子
・蛍光材料
・燐光材料
・基板材料
・PET（ポリエチレンテレフタレート）
・誘電体材料
などの技術要素と、
そういった様々な技術の進化、新しい可能性の発現、企業の把握すべき範囲を記載している。
未来のストーリー想定
本レポートでは、近未来に、有機 EL 素子の発光効率向上や製造低コスト化により技術利用機会が拡大する有機EL・フレキシブル照明／ディスプレイについて、
未来のトレンドとして想定し得るストーリーを記載している。
おわりに
本レポートの目次
会社概要
