astavisionが企業・特許情報のビッグデータ分析により分類した180の「成長市場」。成長市場というと最新のテクノロジーや科学を駆使した産業をイメージしがちだが、実はアナログで伝統的な産業も含まれている。そこで意外な大企業も参入しているクール・ジャパンな「成長市場」をまとめてご紹介。
1. 「和紙」
昨年11月にユネスコによって無形文化遺産に登録されたことでも注目を集めた「和紙:日本の手漉和紙技術」。2005~2014年の間に450件の関連特許が公開されており、その中には和紙の原料である「コウゾ」の抽出成分を美白に活かすという特許も含まれている。
・株式会社アモーレパシフィックが特許取得している「コウゾ」を活用した技術
アモーレパシフィックといえば韓国の大手化粧品会社。美容大国・韓国らしい特許といえるだろう。
2. 「養蚕・シルク」
2005~2014年の間に375件の特許が公開されている「養蚕・シルク」市場。シャンプーやコンディショナー、化粧品などへの活用は知られてきたが、歯磨き用品でおなじみのライオンは加水分解シルクを活用した歯のコーティング技術に関する特許を取得している。
・ライオン株式会社が特許取得している「加水分解シルク」を活用した技術
3. 「畳・イグサ」
Googleの東京オフィスに畳敷きの和風会議室が採用されるなど”クール・ジャパン”の代表的なイメージでもある「畳・イグサ」。2005年~2014年の間に343件の関連する特許が公開されている。そしてこの分野に参入している意外な企業がパナソニックだ。パナソニックにより取得されている畳関連の特許には「床暖房用畳」などがあり、電機メーカーとしては納得の内容といえるだろう。
・パナソニック株式会社が特許取得している「床暖房用畳」の技術
後継者不足などネガティブな面が話題になりがちな伝統産業だが、新たな切り口で技術を活用する企業の動きにも要注目だ。
※本記事は企業の過去の出願内容などから構成されており、実際の事業展開とは異なる場合があります。