目次
はじめに
アスタミューゼ社のご紹介
弊社は世界の無形資産・イノベーションを可視化し 社会課題解決と未来創造を実現する、データ・アルゴリズム企業であり、
イノベーション投資の流入に加え、イノベーターの流れを機械的に分析し、データに基づいた成⻑領域を定義している。
R&D/知財戦略構築分析レポートのご紹介
アスタミューゼでは今芽吹きつつある黎明期の技術シーズや今後 10 年から 20 年 のスパンで大きく開花すると期待される初動段階の技術市場に重点を置きつつ、生活文化の中に根 付く技術にも光を当て、総じて未来を創る技術分類の網羅に取り組んできた。
このために、国内第一線の知を結集して全世界の論文・特許、国内外の国際会議やシンポジウム、展示会等の情報並びに独自ネットワークによる口コミ情報を活用し、136 の有望成長市場と、40 の 未来技術を選んだ。主にビジネス視点で策定された有望成長 136 市場を対象にしており、本レポートは、『人工臓器・インプラント・生体親和性材料』のR&D/知財戦略構築に特化した内容となっている。
タイトル | 人工臓器・インプラント・生体親和性材料 R&D/知財戦略構築分析レポート |
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レポート 体裁 |
PDF 日本語 | |
発行元 | アスタミューゼ株式会社 |
事業会社に向けては、イノベーションに関わる経営課題を中心に戦略構築支援/実行支援を実施しており、
・自社の既存事業の優位性がいつまで続くかわからない
・既存事業の成長が踊り場にきているので、使っている技術 を別で活かせる可能性を探りたい
・既に着手している研究開発を続けるべきどうか、もしくは 自社開発ではない方法があるかを含めて検討したい
といった企業のよくあるお悩みを解決している。
研究開発のための概要および現状把握
人工臓器は、人体組織の代行装置である。組織や臓器は先天的に、あるいは事故や加齢、疾病などによって後天的に形態や機能が失われるため、それらを再現・代替・補完する必要がある。最終的な治療のために用いられる場合もあれば、最終的な治療や機能回復までの一時的な橋渡しや、審美的な理由で用いられる場合もある。素材には生体に馴染みの良い材料(生体親和性材料)や生体に由来する材料が用いられる。用いられる部位や素材/組成により、以下に大別できる。
①人工物による人工臓器(体内埋込型)
②ハイブリッド型人工臓器(体外型)
③ハイブリッド型人工臓器(体内型)
④生体由来材料のみによる人工臓器
適用される部位は、循環器系・呼吸器系・泌尿器系・感覚器系・神経系・運動器系と多岐にわたる。 人工透析や人工肺、人工血管、人工関節など既に実用化され、保険適用されているものもある。ただし、現状では複雑な機能を有する臓器はその機能の一部しか代替できていない。例えば人工透析で使われるダイアライザーは「人工腎臓」とも称され、血液中から老廃物を取り除くのに用いられる。 だが、本来ヒトの腎臓が持ち合わせている(赤血球の産生を促進する造血因子であるエリスロポエチンなど)内分泌などの機能を有していない。
次に、インプラントとは、狭義では人工歯根(デンタルインプラント)を指すが、広義では体内に埋め込まれる人工臓器を総称する。体内に埋め込むに当たっては、安全性や機能性、経済性などの課題があるが、人体を構成する器官や組織、細胞との親和性(生体親和性)が最も重要となる。
上記のような人工臓器やインプラントには、人体を構成する器官や組織、細胞に「異物」として認識されたり、排除されたりする度合いが少ない素材が用いられるが、それらを総称して生体親和性材料と呼ぶ。チタン合金やステンレス鋼などの金属材料やジルコニアなどのセラミック材料、ハイドロキシアパタイトなどの高分子材料、生分解性のバイオマテリアルなどが主に利用される。生分解性材料としては、ポリ乳酸のほか、ポリグリコール酸、PCL(ポリカプロラクトン)、コラーゲンやゼラチン、ヒアルロン酸やキチン、アルギン酸などが知られている。これらの素材表面をコーティングする技術も要素技術として含まれる。
課題・問題点とその解決事例
先進国を中心に医療費の抑制が重要になっており、健康寿命を延ばすことが有効な手段となっている。特に高齢化が進む社会では、加齢や病気などで機能が低下・喪失した組織や臓器への治療ニーズ が高まっている。既に、人工透析で使われる人工腎臓、人工肺、補助心臓や人工骨・人工関節などが実用化されており、ビジネスとしても大きな規模となっている。
当分野はすでに大きな市場があり、今後も製品の改善、代行対象となる器官の拡大などで成長が見込まれている。関連企業の規模では欧米が上位を占めているが、日本企業は付加価値の高い治療系の機器において欧米に劣後しており、相対的に規模が小さい。
iPS 細胞をはじめとする再生医療研究やティッシュエンジニアリング(組織工学)で技術的な優位性があり、今後の巻き返しが期待される。
要素技術の定義とそのランドスケープ
人工臓器・インプラント・生体親和性材料の要素技術としては、下記のようなものが例としてあげられる。
- 臓器機能代行
- 人工臓器
- 補助人工心臓(Ventricular Assist Devices, VAD)
- 拍動型人工心臓/軸流 型人工心臓
- 大動脈内バルーンパンピング(Intra Aortic Balloon Pumping, IABP)
- 人工肝臓/ハイブリッド型人工肝臓
- 人工腎臓
- 人工関節
- 人工血管
- 人工血液/人工赤血球
- 人工聴覚/人工内耳
- 人工視覚/人工網膜
- 再生医療
- 組織工学
- 培養細胞
- 人工皮膚
- インプラントデバイス
- スキャッフォールド(足場)
- 生体親和性/生体適合性/生体傷害性
- バイオミメティクス
- 金属材料(チタン合金、ステンレス鋼など)
- 高分子材料(ハイドロキシアパタイトなど)
- 生分解性材料
- バイオマテリアル
- ポリ乳酸
- ポリグリコール酸
- ポリカプロラクトン(Polycaprolactone, PLC)
- コラーゲン/ゼラチン/ヒアルロン酸/キチン/アルギン酸
アスタミューゼ社の『R&D/知財戦略構築向け分析』レポートでは、人工臓器・インプラント・生体親和性材料の基礎となる技術を川上とし、応用技術を川下とした要素技術のランドスケープと、用途・目的ごとに一覧化した詳細技術分類を提供している。
特許・論文・レポートとベンチャー・研究投資の世界動向
アスタミューゼ社では、世界中の無形資産/非財務・イノベーションを可視化するために 機械と人力で様々な情報を収集・統合し、世界最大級のデータベースを構築している。そのデータベースにおける人工臓器・インプラント・生体親和性材料の2010 年から 2019 年の 10 年間における世界のグラントの資金流入額は、総額 $6,800M である。
本レポートでは、
・主な技術・製品・サービスと2030年の市場規模予測
・特許出願件数推移/特許出願国別構成
・世界のスタートアップ設立社数と被投資額の累計/推移
・研究投資の国別動向: グラント採択数と総配分額ランキング
・研究投資の国別動向: 世界/日本のグラント配分額上位25テーマ
を提供している。
最新の技術開発具体例
本レポートでは、人工臓器・インプラント・生体親和性材料において、押さえておくべき最新の技術開発事例を多数紹介している。
技術で収益化/事業貢献するために参考にすべきビジネスモデル
ベンチャービジネスの例としては、 オレゴン州立大学からスピンアウトした企業で、患者と医療提供者に在宅血液透析ソリューションを提供している Home Dialysis Plus や、 医療機器メーカーで、水道水とコンセントがあれば移動可能なタブロ血液透析システムを提供している Outset Medical があげられる。
本レポートでは、人工臓器・インプラント・生体親和性材料分野において、技術で収益化/事業貢献するために参考にすべきビジネスモデルを
・世界のベンチャー/スタートアップの設立社数と合計被投資額
・資金調達額上位30社の企業名/企業概要/資金調達額
とともに詳細に記載している。
共同研究/開発パートナーとなる企業・大学
アスタミューゼ社では、アメリカ・中国などの海外を含めた世界中のメーカー/ベンチャー/大学の情報を収集・統合しており、人工臓器・インプラント・生体親和性材料においては、
・Fresenius Medical Care
・Fenwal, Inc.
・Gambro Ab
・Medtronic Inc
・Baxter International Inc.
・TC1 LLC
・DEKA Research & Development Corp.
・HeartWare, Inc.
・日機装株式会社
・Med El GmbH
などが例としてあげられる。
本レポートでは、人工臓器・インプラント・生体親和性材料分野において、現時点で保有する技術が総合的に優位な企業を各種特許指標から評価し、ランキング形式でリスト化して提供している。
おわりに
本レポートの目次
タイトル | 人工臓器・インプラント・生体親和性材料 R&D/知財戦略構築分析レポート |
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発行元 | アスタミューゼ株式会社 |