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「ハイブリッド車・電気自動車」市場とは?

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astavisionが企業・特許情報のビッグデータ分析により、今後成長が見込まれる市場を分類した「2025年の成長市場」。近日公開予定の「ハイブリッド車・電気自動車」市場コンテンツについて、その一部をプレビューする。


 

内燃機関(エンジン)でなく、電動モータを主動力源とする自動車を電気自動車(EV)という。また、2つ以上の動力源を持つ自動車をハイブリッド自動車(HV)というが、本稿では、EVならびに、電動モータとガソリンやディーゼルなどのエンジンを持つハイブリッド電気自動車(HEV)、水素ロータリーエンジンと電動モータの一体型システム( マツダ プレマシーハイドロジェンREハイブリッド)を取り上げる。なお、水素とガソリンの2つの燃料を使えるデュアルフューエルエンジン車(BMWハイドロジェン7、マツダ RX-8ハイドロジェンREなど)は本稿でなく、水素自動車の稿で論じる。

EVの主流は、三菱 i-MiEVや日産 リーフ、Tesla Motors Model S などのように、リチウム二次電池やニッケル水素電池などの車載蓄電池から電力を得るものだが、車載太陽電池によるソーラー自動車(トヨタ RaRa II など)や、車載燃料電池による燃料電池自動車(FCV;トヨタ MIRAIなど)も電気自動車に含まれる。電池は巡航距離に制限が避けられないが、コンセントから差込プラグを用いて直接バッテリーに充電できるプラグインハイブリッド自動車(PHV/PHEV)は、充電ポイントがある限り、巡航距離を伸ばせる利点を有する。

なお、HEVはガソリンエンジン車をベースとするものが主流だが、小排気量クリーンディーゼルのデミオやCX-3 を販売するマツダは、国産メーカとしては初めて、軽油を燃料とするディーゼルエンジンと電動モータを組み合わせたディーゼルハイブリッド車を2016年度にも日本と欧州で発売する見込みだ。

東京モーターショー2015には日産のハイブリッドEVシステム搭載スポ―ツクロスオーバー「NISSAN GRIPZ CONCEPT」が日本初出展された

また、フォードは5人乗りPHV「C-MAX Energi plug-in hybrid」をベースに、車体の屋根全面に新開発の太陽光発電ユニットを搭載したコンセプトカー「C-MAX Solar Energi Concept」を2014 International CESで発表している。

電気自動車の歴史は、1838年、イギリスのロバート・ダビットソンが、鉄亜鉛電池(一次電池)を使用した電気自動車の開発に成功したことに始まる。一方、最初のガソリン自動車「モートルヴァーゲン号」がカール・ベンツによって完成されたのは1885年だった。

最初の電気自動車から170年以上を経た今、地球環境問題への意識の高まりの中で電気自動車の開発が活気を呈してきているが、その背景には、米国CARB(カリフォルニア州大気資源局)が州内で一定以上の台数を販売する自動車メーカーに対して、一定比率を「ZEV」(ゼロ・エミッション・ビークル)にすることを義務付けた「ZEV規制」が大きな影響を及ぼしている。各自動車メーカーは、2025年までにこのZEVの販売をカリフォルニア州新車販売台数の15%以上にしなくてはならず、もし、その基準が満たせないと規制を満たした他社からクレジットを購入するか、多額の罰金を納入することが要求される。

また、欧州委員会(EC) は、2021年までに新車の二酸化炭素排出量を95g/km以下にするCO2排出量規制を実施、 2006年のCO2排出量の実績値160g/kmから40%の低減が求められる。

さらに、クルマを「走るコンピュータ」と捉え、諸機能をネットからダウンロードするソフトウェアで制御するTesla Motorsのように、斬新な発想のIT自動車企業も現れたことや、クルマがビッグデータやIoT/IoEの重要な要素として認識され始めたことなどが、重要な転換点になったと考えられる。

今後の市場成長には、充電スポット(急速充電設備、水素ステーション、駐車場と一体化した非接触給電システムなど)拡充と、一回の充電で走れる航続可能距離の延長、そのコストパフォーマンスが重要となる。


 

近日公開予定の「ハイブリッド車・電気自動車」市場コンテンツでは、この市場のグローバル市場規模、用途展開、活躍できる職種などを紹介する。

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